湖国探遊記

滋賀の歴史や文化を中心に、たまにそれ以外も

行ったら見てしまう神社の歴史を語るあれやこれ

神社へ行くと直接行ったからこそ見つけられる、あるいは確認できることがいくつかあります。

中でも神社の歴史や文化、意外な人との繋がりなどは、例えば次の所を見るとうかがい知ることが出来るでしょう。

  • 神社の歴史を記した案内板
  • 扁額や石柱、灯篭、狛犬など寄贈されたものに刻まれた名前
  • 神輿などを収めているあろう倉庫

一つ目は当たり前かもしれませんが、間違いのない神社の公式見解として大事なものになります。

ネットでは情報源にやや不安があったり、宗教事なのもあって主観がかなり含まれたりするので、基本となる情報源が必要なのです。

そもそも、滋賀の中には神社の公式ページが無い所もあるので唯一の手掛かりになったりします。

その場合は地域の人に話が聞ければいいのですが、そう毎度上手くは出会えません。

 

次に寄贈されたものに刻まれた名前では、人や団体との関係から神社だけでなくその地域の歴史も垣間見られたりします。

 

例えば大津の建部大社には参道の両脇に小さめの柵があり、その柱に寄付した方々であろう名前が刻まれています。

その中に三洋電機株式会社と書かれた柱が、駐車場から参道の入口、手水舎の近くにあるのです。

三洋という今や懐かしい名前がここに残っている理由は、おそらくですがこの近くに大きな工場がかつてあったからではないかと思われます。

JR琵琶湖線石山駅と瀬田駅間の瀬田川を渡る橋の瀬田駅側一帯、今のホームセンターや家具屋が固まっている所に工場がありました。

 

この様に有名な人物の名前だけでなく、意外な名前が残されていることもあるのです。

さらに、それを調べてみると神社だけではないその周辺地域について思わぬ情報を得られます。

 

そして、意外と重要なのが神社にある倉庫になります。

なぜなら、倉庫そのものや扉の大きさから中のものの大きさが類推でき、収められているであろう神輿などの大きさが推測できるからです。

もちろん、倉庫が大きいからと言って中のものが立派とは限りません。

また、神輿ではない可能性もあるでしょう。場合によっては曳山かもしれません。

しかし、一応は一つの目安になります。

 

この神輿などの大きさが何故重要かというと、下世話な話になりますがまずはそれだけお金のある神社かどうかの参考になるからです。

もしかしたら、お金があったという過去形かもしれません。

ただ、いずれにせよ影響力の大きさなどを推し量るのに役立ちます。

 

あるいは、かつての地域の経済力を垣間見ることも出来るのです。

滋賀だと、例えば近江商人の出身地の1つである五箇荘に凄く立派な倉庫を持つ神社が同じ地域に複数あったりします。

地元の人に聞いてみると、やはりかつてお祭りで使われたそれは立派な神輿があったそうです。

残念ながら今は完全に田舎なのですが、こういう所を知っておくと在りし日に思いをはせることが出来ます。

 

あと、神輿などの存在を確認出来ればどの様な祭りがあるのかの参考にもなります。

 

せっかく足を延ばして遠くの神社に行ったのなら、出来るだけ色々見て帰りたい。

そんな思いから今回の様に頑張っているのですが、やはりまだまだな点も多いのでもっと見るべき箇所をこれからも増やしていきたいものです。