滋賀を旅する際に、近江鉄道のことを思い浮かべない方も多いかもしれません。
しかし、近江鉄道が最寄り駅となる観光地もありますし、何よりお得な切符も用意されています。
その中でも使い勝手が良いのが、1デイスマイルチケットです。
この切符は金、土、日と祝日のみ発売されており、近江鉄道の全線が一日乗り放題で大人900円、子供450円とかなりお得になる切符です。(年末年始は除く)
つまり、大人でしたら片道450円よりも運賃が高くなるならそれだけでお得になります。
その上、この切符を提示することで割引を受けられる施設もあるのです。
また、この切符は上手く使うとJRを多用するよりも旅費を抑えられます。
例えば多賀大社に行く場合、次の様になり680円もお得になるのです。(大津駅出発で計算)
- 彦根までJRで行き近江鉄道で多賀大社前駅へ行く場合
彦根まで990円 彦根から多賀大社前まで310円 片道1,300円 往復2,600円 - 近江八幡までJRで行き近江鉄道で多賀大社前駅へ行く場合
近江八幡まで510円 1デイスマイルチケット900円 往復1,920円
なお今回は大津駅発で考えましたが、当然どこから乗るかによってお得になる金額は変わります。
それとJR南彦根からバスで行く方法もありますが、同じく大津駅発で往復2,140円です。
ただ、バスの本数がかなり少なく不便な上にこの金額なのであまりお勧めしません。
ちなみに、1デイスマイルチケットの割引対象の1つには多賀大社名物の糸切り餅総本家 多賀やの糸切り餅(糸切り餅 10%OFF)も含まれています。
この糸切り餅は多賀大社の門前で売られており、お土産にも丁度いい一品です。
さらに、折角近江鉄道で行くなら太郎坊宮前駅で降り太郎坊宮へ行くのもありでしょう。
ここも勝運の神様として非常に有名ですが、近江鉄道以外だと少し行きにくいのです。
あるいは彦根城でも割引されるので、そちらに行くのも良いかもしれません。
この様にお得な1デイスマイルチケットですが、次の様な弱点もあります。
- 使える日が限定される
- 購入できる駅や時間が限定される
- 近江鉄道の運行本数の少なさや所要時間の長さから余計な時間が掛かる
- 乗り方によっては必ずしもお得になるわけではない
1つ目はつまりほぼ休日しか使えないことなのですが、子供と夏休みに行くなどでなければ問題は無いかと思います。
2つ目も彦根駅、近江八幡駅、7時半から17時20分(平日は30分)までと時間は限られますが米原駅と主な駅で買えるので特に支障はないでしょう。
一応、無人駅から乗っても乗務員が販売してくれるようです。
この様に購入の仕方が複数あるので、公式ホームページでよく確認するようにしてください。
そのため、本当に問題なのは3つ目と4つ目です。
これらの問題はJRを駆使してもいけるが、近江鉄道をより多く活用する場合に起きます。
要するに、近江鉄道でしか行けない所を目指すなら3つ目は受け入れるしかありませんし、4つ目も単純な往復運賃との比較で済むでしょう。
先の多賀大社の場合、近江八幡から近江鉄道に乗るとJRで彦根に行く場合より片道1時間くらいは余計に掛かります。
当然、乗り方により時間の差が異なりますが近江鉄道の方が遅くなるのは間違いありません。
しかも、電車の本数すら少なくなります。
こうしたことから、使うなら焦ることのないゆったりした旅程と心持ちで行くのがおすすめです。
それから、必ずしも得かどうか微妙な場合もあるので事前によくよく調べることが肝心です。
時間のことなどを含めて考えると、多少の差ならJRの方が良いと思える場合もあります。
1デイスマイルチケットは万能かと問われると、やはりそうとは言い切れません。
しかしながら、上手く使えば非常にお得な切符なことも確かです。
それに、今まで行ったことが無い場所に行くきっかけにもなるでしょう。
なので、1デイスマイルチケットと近江鉄道についてぜひ一度調べてみてください。
(今回の情報は2022年8月時点のものです)